ごほうび日記  [ Perro Dogs Home 預かり日記 ]

ペット・ロスならずパソコン・ロス


パソコンが悲しい泣き音とともに昇天したことを良いことに、すっかり日記をサボってしまいました。

「それ、言い訳か? それ、単なるグータラだろうが。」(ごん)

仕事も遊びもパソコンなしでは何もできないとは情けないやら、今更アナログに戻れない自分がいます。パソコン・ロスは悲しい出来事です。

ペットを飼えばいつか別れが訪れます。どちらが先かは別にして、別れは辛く悲しいことです。先代の犬が腕の中で息を引き取った時を今でも覚えています。病と闘い入院先から危篤状態を告げられ、連れ帰った半日は発作を繰り返しながらも立ち上がり、我が家に帰れたことを確かめるかのように歩き回っていました。深夜に激しい発作が起こり心臓の鼓動が止まった時は、諦めていたとは言え、悲しい時間でした。「今までありがとうな。」と話かけ、起きてきた子供たちとともに思い出を語り明かした通夜でした。

死別は辛いことですが、預かり犬との別れも正直辛いことです。数ヶ月の間、一緒に暮らし、慕って傍らに寄り添い寛いでいる様子を見ていると、「このまま何時までもいたら」と思います。
多頭飼育崩壊のことを聞きますが、迷子犬、放棄犬などが可哀想で手放せない気持ちが先に立ち、多くを飼育することになり、不幸な結末になっています。その気持ちは分からないではありませんが、飼い主としての責任が果たせないのであれば、このような多頭飼育を許すことはできません。
最近は聞かなくなりましたが、ニュースにならないだけでしょうか。



今はゴンを預かっていますが、私がゴンの立場なら、飯くれるし、かまってくれる、枕付きの寝床もあるし、人の傍にいられる、別にこのままでも良いかと思ってしまうところです。ゴンの内心を聞くことはできませんが、ペットの幸せとは何だろうかと思います。
生きている時も、別れる時も、飼い主の傍に居られることかでしょうかね。



先住犬との一コマ

「ジョン君よ、重いのよ。」(ごん)

普段先住犬とは適当な距離を保って居ます。威嚇されても気の弱いゴンは、口こそ吊り上げていますが、反撃に出ることはありません。
おやつをもらうとき、こちらが何かを食べているとき、決まって二頭仲良くテーブル椅子の横にお座りしじっと待っています。おこぼれちょうだいかあ。



もう一枚
2011年11月29日(火) No.4

いつまでも一緒に


ゴンが初めてやってきたのが二年前の今頃でした。それから年を越し、新しいご家族に迎えられるまでの間、何時でも傍居る良きパートナーでした。
ゴンを迎えていただいた方は、ゴンを大切に愛情一杯面倒を見ていただいて、申し分のない飼い主さんで幸せなゴンだなと思っていました。
幸せなゴンの様子を写真付メールでいただき、預かりとしては嬉しい限りです。いつでも一緒で、傍らにはゴンが居る毎日を楽しんでいたようです。

「いつまでも一緒に」と別れることなど微塵も思っていなかったでしょうが、犬と暮らせる条件が整わなければ、現実のことになってしまいます。
これはペットを飼っている人には起こり得ることで、常にそのペットの行く末を考えていなければならないことだと思います。
ペットには責任も問題もありません。すべてが飼い主の責任であり、飼う時も、やむなく手放す時もその責務を果たすことが肝要で、放棄ペットの多さは、販売業者にも問題はありますが、飼い主が責任を果たしていない、果たせないのに飼うことだと思います。物を買うのと同一に考えて「命を預かる」ことを置き去りにしている現実があるのでしょう。
今は犬と暮らせる環境でも、私だっていつ何時倒れるかも知れません。破産して生活保護暮らしになるかも知れません。一寸先は闇でしょうが、その責務を果たす努力をするのも大切なことで、少しでも長く一緒に居られることを願っています。





飼い主さんと一緒に楽しんでいたときの写真
(いただいた写真を添付しました)

ゴンは「脊髄閉塞」という聞き慣れない病になり、一時歩行排泄不能になったと聞いています。現在は健康を取り戻し、以前と変わりのないゴンですが、手厚い看護をしていただいた結果だと思います。
これほどまでの溢れる愛情を注ぎ、一緒に楽しい生活を送っていたゴンとの別れの辛さは言葉では言い表せないでしょう。

このことを聞かされた時は別の策はないか、一緒に暮らせないまでも近くにいられないかなど、お話しさせていただきましたが、ゴンのこれからの幸せを考えると断腸の思いでと新しご家族を捜す決断を下されました。
飼い主さんの気持ちを察すれば胸が押しつぶされそうですが、「飼い主の責任」を果たされたことだと、この場をお借りし敬意を表したいと思います。
いつの日か、環境が整う時に、また犬との暮らしをと願っています。



車にはゴン専用の居場所を造った聞いていました。
2011年11月06日(日) No.3