ワンコ様ご滞在中につき、  [ Perro Dogs Home 預かり日記 ]

甘え上手


甘えんぼなメルは、誰かが帰ってくると大歓迎でお出迎えし、かまって攻撃を開始します。





体の上にのぼってスリスリしたり、撫でてほしくてチョイチョイと催促したり。





自分を見ててほしい、触れててほしい、そういう願望をストレートに全身で表現してきます。
かなりの「かまってちゃん」ですね(笑)





この日のターゲットとなった預かり息子が
「あ〜、こんな女子いるいる・・・」
と、わかった風なことをいっておりました(笑)

メルの積極的なアプローチにされるがままです。





おもちゃなどには全く興味を示さず、ひたすら人との関わりを求めてきます。
指1本でも触れてもらうことで十分満たされるメルなのです。





2013年09月29日(日) No.174

お散歩大好き


異常とも思えるような酷暑が去って、お散歩に快適な季節になりつつありますね。


お散歩だ〜い好きっ子のメルも、毎日朝夕2回のお散歩を楽しんでいます。


家の近所を流れる川に沿った我が家の定番のお散歩コース。





時間がたっぷりある時は、ガンガン歩きたい先住シュナと一緒ではなく
メルと二人で、メルのテンポに合わせてのんびりしたお散歩を楽しみます。


といっても、メルも十分ガンガン娘なんですけどね(笑)






コンクリートの道も、草地の上も、物怖じせずにスタコラと歩き進みます。

時々気になるにおいがあると、慎重にクンクンとにおいを嗅ぎ、気が済むとまた歩き出します。

身体のことを考え、あまり長い時間を歩き続けることは避け
様子を見ながら抱っこ散歩に切り替え、また少ししたら歩かせる・・・といった具合にしています。





車や自転車のこないこの土手や公園などではロングリードにして好きなように過ごさせているのですが
散歩の時とペースは全く変わらず、走り出すことも、預かり母から遠く離れることもなく
足元のにおいを嗅いだり、自由に歩いたりして、楽しい時間を過ごしています。





外に出ると、メルが「お散歩大好き!」と感じていることがとてもよく伝わるので
身体の負担にならないよう配慮しながら、メルの「楽しい!」をいっぱい引き出せたらと思っています。







2013年09月23日(月) No.173

メルが来た日


ど〜んとさかのぼって、メルが我が家に来た日のことをお話ししますね。

センターの職員さんから、人が大好きでとっても甘えんぼさんだと聞いていたのでそれほど心配はなかったものの
我が家で生活をはじめるとなると、くぐらなければならない関門がありまして、さ〜てどんなもんなのかなぁ?と・・・。


ひとつめは我が家の先住シュナウザー君との相性。

先住シュナは、預かり犬のいる生活にすっかり慣れていて、相手のことがわかってしまえば
「あ〜、また来たのね〜〜」くらいの落ち着いた対応ができるようになるのですが
初対面の瞬間がちょっと面倒くさい。。。
警戒心丸出しでガウガウやらないと気が済まないんです。

ちっこいチワワん子がビビッてケージに引きこもりっ子になってしまわないか・・・なんて心配したのですが・・・
意外なことに、実に落ち着いた態度でガウガウ挨拶をするっとかわし





ビビるどころか、自分の方からグイグイとかなり積極的に接近中。


普通は先住犬が預かりっ子のチェックをしつこくするものですが・・・





さすがの先住シュナのガウガウもピタッと止めてしまうほどの厳しい逆チェックが入っておりました(笑)



次なる関門は、我が家の男子諸君。

預かり家の家族構成は、父・母・高校生息子・高校生娘といった具合なのですが
今までの預かりっ子たちも、女子(←もちろん母も含む)にはすんなり慣れるものの、どうも男子陣は敬遠されてしまうケースが多かったのです。

チワワという犬種の特性もあり、ひたすらビビッて近づかないか、あるいは
触ろうとすると「ウ〜〜、ガブッ!!」なんてこともあり得るぞと思っていたのですが・・・


こちらも。。。





そしてかなりハードルの高いこちらも難なくクリア!








誰かが帰ってくるたびに、シッポをフリフリしながら駆け寄って行って、すかさずお膝の上にダイブ!

新しい環境にものおじする様子も、初めての人に人見知りする様子も見せず
なかなか堂々とした振る舞いだったメルです。

何といっても明るく甘え上手なところがこの子の最大の魅力ではないでしょうか。
預かり初日から、その可愛らしさに全員総ノックアウトをくらった預かり一家なのでした。
2013年09月20日(金) No.172

メルのハート


預かりっ子メルがやってきて半月が経ちました。

うるうるした大きなおめめ、折れそうなほど細い手足
仮母の口の中に収まっちゃうんじゃないかって思うほどちっちゃなお顔。
どこをとっても、これぞチワワ!っていうほどの可愛さてんこ盛りでございます。





そんなメルちゃん、センター引き出し後の病院での健康チェックの際、心雑音が認められたため
詳しい検査をしたところ『動脈管開存症』という先天性の心疾患であることがわかりました。


人間もそうですが、犬も、まだお母さんのお腹の中にいる時には肺は機能していません。
そこで赤ちゃんの体には、肺を経由させずにお母さんから流れてくる血液を直接全身へ送るために
肺動脈と大動脈を繋ぐ役割を持つ器官が備わっており、それを『動脈管』といいます。
『動脈管』は本来、産まれて肺呼吸を開始するようになれば必要なくなるため、数週間で自然と閉じていくものなのですが、何らかの理由でこれが閉じずに、血液の流れる異常血管として残ってしまう事があります。

そのため、血液がこの『動脈管』に流れ込んでしまうことで、本来の正常な血液の流れが阻害され
心臓や肺に余分な負担がかかるるため、体にいろいろな症状がでてきてしまうのです。

一般的にこの病気は、生後初めてのワクチン接種の時などに見つかることが多く、早い段階での手術で動脈管を縛り、正常な血流に戻すことによって完治が望めるものでもありますが
年齢や病状などその子の状態によっては手術自体が危険になることもあり、また手術をしても完治が難しいケースもあります。
その場合は、強心剤などの投薬治療によって症状の軽減に努めるようになりますが、
いずれは病状が進み、心不全を起こす危険が常に伴います。
『動脈管開存症』というのはそういった病気です。

またメルは、この病気があるために二次的に『僧房弁閉鎖不全症』という心臓病も併発していることがわかりました。
こちらの病気は、加齢に伴って発症しやすい一般的に多く見られる心臓の病気ですが
メルの場合は異常な血流のために心臓の弁の働きに障害が起きたものだと思われます。

これらのことを考え合わせ、今のメルに合った治療を考えた結果、手術はせずに投薬治療で症状を抑え
病気の進行を遅らせるという選択をするに至りました。

その理由としては、獣医師によるとメルのように推定6歳とされる年齢まで症状が出ることなく来れたのは非常に珍しいケースなのだそうですが、それは病気自体が軽いもので済んでおり
メルの体の中でうまく適応できているからではないかということです。
そうでなければ、もうとっくに重篤な状況に陥っているだろうと。

『動脈管開存症』自体は自然治癒するものではないけれども
メルの体がそれとうまく付き合うことができているのであれば、もともと高リスクを伴う手術である上に
メルの場合症例の少ないケースであることから、手術という選択よりも
薬によって『僧房弁閉鎖不全症』の症状の方を抑えてあげながら
定期的な心臓の検査をしつつ、経過を見ていくという方法を取るのもいいのではないかということです。





現在メルには、症状らしい症状は出ていません。
食慾も旺盛で、いいウンチをし、お散歩にも出かけます。
ドッグランで走らせたりなどの激しい運動はできませんが、少しの配慮を加えてあげることで普通の生活を送ることができています。

これから先のことはわかりません。
いつかははっきりとした症状が出てくるのだと思います。
それが1か月後なのか数年先のことなのか、今の段階では何とも言えません。
その時は、お薬を変えたり、増やしたり、その時々の病状に合った対応をしていくようになるそうですが
メルの寿命自体、健康な子のそれよりは短いものなのかもしれません。

それでも縁あってセンターから出て我が家にやってきたのですから、できる限りのことはしてあげたいと思っています。
その時のメルに合った対応をしていきながら、QOLを保ちつつ
メルに「自分は病気なんだ」と気付かせないまま日々を過ごし、穏やかな齢の重ね方をさせてあげたいと思います。

そしてもしそれが、メルの本当の家族の元で実現できれば、メルのこれから先の犬生はどんなに幸せなものになるか。。。
そう考えると、メルのありのままを受け入れて下さるご家族に迎えられることを願わずにはいられません。


2013年09月14日(土) No.171